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毛髪のダメージ補修と皮膚科学について常に研究をしてます。 内閣府認定・公益法人毛髪科学協会・会員  取得協会認定資格   毛髪診断士&認定講師 休日は、国宝の建造物めぐりをしながら撮影 夏はダイビングをしながら海中撮影 気候のいい時は自転車で走り回ってます。 沖縄三線を引きながらの晩酌が日課です。

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2015年12月13日 (日)

ヘアケアの解析や鑑定してるサイトって信じていいの?

先日、お客様から質問を受けました。

「ネットでシャンプーなどの解析や鑑定しているサイトで非常に修復力の高いトリートメントと紹介されていたので購入したけどこの商品ってホントにいいの?」
という内容です。

商品説明を見ると、毛髪内部・表面・毛先まですべてのダメージをこれ1つで補修する補修剤と謳ってます。
しかも、プロの美容師が使用する修復剤という内容です。

価格も300mlで¥5.000オーバーと高額eye

早速、成分チェックpaper
もちろんトップは水、続いてBG・PEG-20ソルビタンココエート・・・なんで乳化剤が成分のトップに?という疑問

ここでやっと真打ち登場、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解ケラチン(羊毛)よく使われるカチオン化ケラチン
そして、加水分解ケラチン(羊毛)
この2種のケラチンは一般的によく使われるケラチンで多くのヘアケア剤に配合されている。

つぎになんと、γ-ドコサラクトンsign03エルカラクトンが高濃度に配合sign02
洗い流すタイプだから5%くらいは入っているはずnote

美容師も使うかも!と期待heart01

*洗い流さないたいタイプでも2%以上入ってないと効果を感じにくい。
*個人的には4%程度が推奨

他にも、リピジュア・ヘマチン・コラーゲン・ヘナエキスなど髪にいいものを詰め込んでイメージを良くしたいのかな~って感じdown
食べ物で言うなら、寿司と焼肉・フレンチに中華など旨いものを全部まぜたらもっと旨くなるだろ的発想coldsweats01

成分的にはかなり拘った製品なのになぜかシリコン配合???
(加水分解シルク/PGプロピルメチルシランジオール)クロスポリマー
(ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ)ヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン
上記はシリコンの別名
シリコンが悪いわけじゃないけど、拘った商品には使ってない場合が多いので・・・

成分表を見てると下の方に
セバシン酸ジエチルの表記がsign03
この成分は、油溶性エルカラクトンの溶剤
それで乳化剤が大量に必要だったんだね・・・

でも、それ以上に驚くことが・・・・

成分表を見る限り、この商品に使ってるエルカラクトンの原料名はエルカラクトンDESということになります。

この原料の大部分はセバシン酸ジエチルなんですdash

そして、そのセバシン酸ジエチルが下の方に書いてあるということは、配合量が1%未満ということになります。

なので、エルカラクトンDESの配合量が1%未満ということになります。

ということは、乳化剤を除いた成分のうち3番目に多く入っているものが1%未満なのです。

ケラチンも1%未満の可能性もありますsweat02

この時点で、成分などに拘る美容師なら使うことはないでしょうsign03
プロ仕様ではありえないと思われますdown


増粘剤などで粘度をもたせ、シリコンで手触りをよくしたほとんど水に近い商品かもしれませんimpact

それで¥5.000オーバーはぼったくりとしかいいようがありませんね・・・

このような商品を高評価してるのは成分名だけで判断してるからでしょうpaper
多くの人に影響を与える可能性があるのだからもう少し勉強していただきたいものですねnote

解析や鑑定しているサイトは、成分表を見て上の方ににいい成分が入っているから配合量が多くいい製品などと解説していますが、実は成分の働きに詳しいだけで、原料のことはほぼ知らない素人さんだと思われます。

そのようなサイトを参考にするのはいいと思いますが、信じるのはやめた方がいいのではないでしょうか。

本物を見分ける眼力が必要ですねwink

商品やサイトを非難するつもりはありません。
正しい見方をしていただきたくて、1つの例として挙げさせていただきました。

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